クリニックの患者数減少や口コミの低評価にお悩みの方に向け、自院の課題を客観的に可視化する「覆面調査」について解説します。口コミ悪化などの根本原因を探るには有効な手段です。本記事では、覆面調査の基本から、調査によって判明する現場のリアルな実態までをご紹介します。自院の改善にお役立てください。
クリニックにおける覆面調査(ミステリーショッパー)とは、専門の調査員が一般の患者を装って実際に受診し、受診体験を客観的に評価するサービスです。電話予約から始まり、受付対応、待ち時間、問診、医師の診察や説明、そして会計から次回案内に至るまで、患者が体験するすべての工程を漏れなく確認し評価します。
院長やマネージャーが見ている現場と、患者が実際に体験している現場は必ずしも一致しません。院長が院内にいるとスタッフは普段と違う対応をしがちで、本当の不満を把握するのは困難です。患者目線での客観的な体験を把握することが、売上のボトルネックを解消し、リピート率や次回予約率の向上に直結します。
覆面調査では、患者が不安を感じやすい環境面やスタッフの接遇が細かく評価されます。電話予約時の対応や受付スタッフの第一印象、言葉遣いはもちろん、待ち時間の実測も行われます。さらに、待合室の清潔感や掲示物の適切さ、トイレの清掃状態、プライバシーへの配慮など、快適に過ごせる環境かも調査の対象です。
患者が最も重視する医師のコミュニケーションスキルも、客観的に数値化されます。具体的には、症状の聞き取り方(傾聴力)や検査に関する説明、診断結果の伝え方、治療方針の説明のわかりやすさなどが評価対象です。患者からの質問に対して適切に対応できているかどうかも、医師のコミュニケーション力として測られます。
診療科目ごとにも重要な評価ポイントがあります。例えば、歯科医院では衛生士のカウンセリング力や痛みへの配慮が問われます。一方、美容クリニックでは、料金説明の透明性や強引な勧誘がないかが重視されます。
医師が真面目に患者と向き合っているつもりでも、不信感を抱かれることがあります。例えば、パソコン画面を見たまま無表情で対応し、相槌が不足していると、コミュニケーションのズレが生じます。その結果、患者は「話を聞いてくれない」「尊重されていない」と誤解し、医師との間にラポール(共感関係)が築けず、不満や口コミの低評価につながってしまいます。
参照元:日経BOOKプラス|覆面調査員すら憤る「無愛想すぎる医師」に決定的に欠けていた視点 | (https://bookplus.nikkei.com/atcl/column/052200513/052700002/)
受付スタッフの日常業務に染み付いた「癖」も、動画を用いた調査で明確になります。例えば、「お願いしまーす」と語尾を伸ばす話し方は子どもっぽく、なれなれしい印象を与えます。また、言葉で説明する前に保険証を受け取ろうと手を出してしまう動作も、患者の安心感を損ないます。無意識の癖を客観的に見直すことが、接遇品質の向上には不可欠です。
参照元:キャリアジョセフィーヌ|元客室乗務員による覆面調査②(クリニック受付編)(https://career-josephine.com/2022/02/23/元客室乗務員による覆面調査②(クリニック受付/)
覆面調査によって得られた客観的な数値や写真付きのレポートは、スタッフ教育や院内改善の具体的な根拠として活用できます。現場の課題を正確に把握し、改善策を実行することで、患者満足度を高められます。患者目線での評価を真摯に受け止め、口コミ評価の向上と集患力アップにつなげていきましょう。
覆面調査の効果を最大限発揮するには、課題に即した覆面調査会社を選ぶ必要があります。
以下では課題やお悩み別に、おすすめの覆面調査会社をご紹介します。各調査会社の強みや特徴を知り、より有意義な覆面調査を進めていきましょう。



【選定条件】
Googleで「覆面調査会社」と検索し(2024年3月25日調査時点)、検索結果全ぺージに表示された会社の公式HP45社を調査。そのうち商業施設の覆面調査実績が公式HPに掲載されている14社のうち、以下の条件で選定しています。
・クリエイティブアルファ...調査した14社のうち唯一、現役講師がCX基準での覆面調査を実施しており、調査後に研修を行える会社
・クロス・マーケティング...調査した14社のうち最も調査項目が多く、覆面調査以外に店内動線調査や視線計測サービスも行い、店舗改善に役立つマーケティングリサーチ会社
・ファンくる...調査した14社のうち最も一般消費者の登録者数が多く※(2024年3月25日調査時点で140万人)、ターゲット層に近いモニター員をアサインしてもらいやすい会社